木枯らし(こがらし)

冬の使者の訪れ


秋の終わりから、冬の初めにかけて吹く強い風のことで


木を枯らしてしまう風という意味です


また、「木嵐(こあらし)」が語源だという説もあります


「嵐」の語源は「荒し」。


「し」は風を意味する古語ですから、荒い風という意味です


でも、中国では「嵐」という意味は、山にただよう気配のことで


荒々しいという意味はないそうです


「凩」(こがらし)という漢字ありますが、これは、



日本で考え出された漢字でつまり国字です


風に関する国字は、他にも颪(おろし)、凪(なぎ)、凧(たこ)などがあります


冬の到来を告げる木枯らし・・・。心が引き締まる思いがします


今年一年も残り少なくなってきたことを教えてくれる使者だからでしょう。


枯尾花 (かれおばな)

枯れ際の華やかさ


尾花とは薄(すすき)のことです。


秋の七草のひとつにも、数えられ「美章」「真章」とも呼ばれました。


薄の語源は、すくすく生い立つことから、笹に通じる寸(き)(特別な


長さの供物)など、いろいろあります。


一方の「尾花」の語源は簡単。


動物の尾に似ているからです


薄は、日本の秋の風景にぴったりい情緒を醸し出してくれます


花穂が出たころは初尾花、群れて揺れる様子は尾花の波、そして枯尾花


「幽霊の正体を見たり枯尾花」の川柳があまりにも有名になって


しまいましたが、幽霊なんてとんでもない。


開ききって、白くふんわりした花穂が、やさしく枯れています。


枯れ際になって、いっそう華やかさを増したようです。






乗り越えたものだけがわかる!