時雨心地 (しぐれごこち)

ひと時の雨


  春時雨、夏時雨、秋時雨と言う言葉もありますが、単に時雨といえば、


冬の降ったりやんだりする通り雨のことをいいます。


風情のなる雨として、大変好まれてきたようです


蝉時雨、虫時雨、木の葉時雨、落葉時雨、 雪時雨・・・


それぞれひとしきり降りそそぐ時に使われます。


そして、涙の時にも・・・・


時雨心地とは、今にも泣きそうな気持ちのこと


「時雨」の語源は「しばし、暗し」だとか「過ぐる」といわれます。


もよおした悲しみは、ひと時の言。通り雨のように、いつか過ぎていくもの。


こんな美しい言葉の中に、それまでの思いが込められているのかもしれません。