正念場 (しょうねんば)

本当の自分を演じるとき


演劇や浄瑠璃では、役の性格や心の持ち方の事を「性根」といいます。


そして、性根の奥深いところまで汲み取って、じっくり表現する場が正念場


一番の見せ場です。


それに、仏教用語の「正念」が結びついてできたのが正念場だといわれます。


「正念」は、雑念を払い、真理を求める心をいつも忘れないことで


平常心と置き換えることもあります。


誰でも、ここが正念場だと思えば、何が何でも頑張ろうとしますね


でも本来の意味からすれば、無理して、ふんばるところではないのです


役者ならその役になりきる。


あなたは、いつものあなたになりきればいいわけです。


ここぞという場面を、どうか一番自分らしく乗り切ってください。


                         山下景子 著